自在小鍬形＜雌＞

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夏の夜の石

コクワガタ（小鍬形、学名：Dorcus rectus）は、コウチュウ目・クワガタムシ科・オオクワガタ属・コクワガタ亜属の1種で、5亜種に分類されている。 日本本土に広く分布し、日本では最もよく見られるクワガタムシである。 学名（種小名）のrectus とは「真っすぐの」という意味である。

国産クワガタムシの最普通種で、近くに雑木林などが無くてもクヌギの木一本で生息できる。コクワガタとは字のごとく「小さい鍬形虫」という意味の和名だが、実は日本のクワガタムシの中では決して小さくはなく、中型種であるといえる。 他のオオクワガタ属と同様に体は左右に平たく、黒い体色をしているが、赤褐色を帯びるものもいる。

オスの大アゴはオオクワガタやヒラタクワガタに比べて細長く、前方に伸びる。大アゴの中央から前方1/3くらいの位置に内歯（内側のトゲ）を1対だけ有し、先端にも とても小さい内歯を1対持つ。 小さなオスではこれらの歯は消失する。オスの頭部背面、前胸背板、上翅は全体に密で浅い点刻を形成し光沢は弱い。内歯が全て消失した小型個体はかつて「ヒメクワガタ」の和名を与えられ別種と考えられていた。
オオクワガタとは近縁種で、交配も可能。だが産まれてくる個体はみな虚弱で、成虫にまでこぎ着けることは少ない。また、オオクワガタとの雑種ではオスしか産まれないようだ。

ノコギリクワガタなどと違い越冬も可能だが野外成虫は羽化した後にはその年か、あるいは、越冬した翌年に一生を終える。飼育下では２～３年生きることもある。

森林採集の際、大きさとレア度の低さからクワガタの中では最下層に位置され、仕様が無く採集されることも多い。子供の頃は知識の無さから大きい固体はヒラタクワガタと半ば強引に名付けられた個体も多いことであろう。

今作品ではコクワガタの持つ魅力を再認識すると共に、その大き過ぎない存在感共々表現できた。脚の各関節と顎、触覚、胸と頭が稼動。